数が多くなってきたので記事のまとめページを作りました。
#岡田斗司夫映画ゼミ ジュラシックパーク編 まとめページ


引き続き記憶とノートとGoogle、Wikipedia、映画を頼りに書いてるので、言った内容と違ってるかもです。
あしからず。


3つ目の影響は意外なんですけど、
さっきのグラント博士にモデルがいて、モンタナ州立大学のジョン・ホーナー博士で、恐竜温血説を唱えたり、恐竜に知性があると言ったりしたのはこの博士が初めてなんだ。
実はこの恐竜の学説っていうのは、ジュラシックパークの直前、ジュラシックパークの小説が出るまでは、信じてる人が半分いるぐらいだったんだけども、恐竜温血説っていうのを信じてない人もかなり多かった。
学会っていうのは古い人が偉い世界なので、自分の世話になった、論文審査をしてくれた教授が「恐竜は爬虫類だ。トカゲだ。冷血動物だ。」と言ってるのに、俺が教授になった時にそれをひっくり返しては、恩に背くことになるみたいな考え方がやっぱりアメリカにもある。

ジョン・ホーナー博士っていうのはそれに対抗したんだけども、そこでマイケル・クライトンが小説を書いてくれて、恐竜温血説に傾いた。
それでアメリカでも恐竜は温血動物であり、同時に鳥っていうのが恐竜の子孫であるというのでほぼ確定的になってきた。

ハーバード大学で、鳥を遺伝子操作して先祖返りさせることができるか、という面白い実験をやってるんだ。
「チキノサウルス」と言って、チキンからティラノサウルスを作れるのか、ということで今年、頭の部分が恐竜の鶏を作ることに成功した。

あと少しで恐竜が生まれる!? ハーバード大学によってワニの鼻を持ったニワトリが誕生  ロケットニュース24

でも、アメリカはキリスト教上のタブーがすごい強いので、胚の状態、受精卵から胎児の状態まではアメリカで研究できるんだけど、それをクローン生物として実際にこの世の中に誕生させる、卵の殻から出る状態までやってしまうと、キリスト教団体が大反対して、大学が焼き討ちに遭うんですよ(笑)
「恐竜が滅びてるとしたら、それは神の意志であるから、それをもう一回生まれ変わらせるとは、何事だ。」
ということなんだ。

アメリカの内部のバイブルベルトっていう宗教がすごい強いところでは、地球が生まれたのは6500年前って言うんですよ。6500年前の何月何日に決まってるんです。それは聖書に書いてあることから逆算すると地球が生まれたのはこの日っていうのが分かるんです。
「そしたらこの地層にある1億年前の化石は何なんだ?それは神が我々をまやかすためにやったことだ」
となっている。
聖書原理主義者って言うんですけど、聖書に書いてあることを一字一句科学的に正しいと信じる人が、アメリカの人口2億人中、1億人近くいるんです。
だから、そういう研究がやりにくい。
それで胚の状態、卵の中ではチキノサウルスっていうのは成功して、ちゃんとトカゲっぽいというか恐竜っぽい頭にすることができた。後はもう、それぞれの部分の遺伝子構造が分かってくると、腕とか脚とか胴体も恐竜にすることは可能であると言われている。

ハーバード大学の研究は、鳥は恐竜の子孫であるっていうのを証明するためなんですけども、逆に言えば人間もどこまでも先祖返りさせることができる。もっと病原菌に強い時代の人間にもできると。
同時に30歳ぐらいで死んでた頃の人間っていうのが、いかにして老化に打ち勝ったプロセスっていうのが分かるのかみたいなのもあるんです。

一応ジュラシックパークがあったからこそ、恐竜温血説にすごい予算が出るようになり、映画でやったので一般の投資家も急に遺伝子操作の会社に投資するようになった。

もちろん、ジュラシックパークがなくても遺伝子学はあったんですけど、何かが発達するためには膨大な予算が必要なんです。
そのためには怪物映画みたいなものでメジャーで紹介されると、一般投資家が「これイケるんだ!」と思ってお金をザーッと突っ込む。
ジュラシックパークが公開されて今年で20年目なんですけど、20年目になってやっと成果が出てきて、チキノサウルスっていうのが出来た。
今年の頭ぐらいまでは「とは言いながらも恐竜を遺伝子技術で復活させるのは、現実的にはどうかね」って言ってたんだけど、この数ヶ月で状況はすっかり変わってしまった。
もしかしたら僕達が現実に恐竜を見るのも夢ではないかもしれない。

チキノサウルスっていうのはジョン・ホーナー博士がこの前TEDで話して、「俺はこっちの方向行くぞ!もう化石を掘るのは辞める!」って大声で言ったんだけど、次の日に「あれは言い過ぎました」って言ってた(笑)

Jack Horner: Building a dinosaur from a chicken | TED Talk | TED.com 


まだまだ続きます。



親日尾