7ページ 西涼の董卓

何進の家来 袁紹らは丸太で城門を破り、城内になだれ込む。
十常侍らは帝と協皇子を逃がす。
帝は泣く。
何太后に身を隠してくださいと言う十常侍だが、袁紹軍の弓矢の的になる。
袁紹らは何太后には危害を加えないと言う。
帝らを追う袁紹軍。
帝を捨てて逃げる従者。
帝の乗る馬車が横転。
泣く帝としっかり者の協皇子。

2人がうずくまっていると、そこに崔毅が現れる。
崔毅の家で食事を取る2人。
袁紹軍が無事、帝と協皇子(陳留王)を確保。
そこに董卓現る。
偉そうな董卓に対し、無礼だと言う陳留王。
帝を奪いに来たのか迎えに来たのかと問い、下馬を命ずる。
董卓は陳留王に王者の風格を見た。
 


39ページ 荊州の父子

宮廷に戻る帝と董卓ら。
陳留王の母を毒殺した何太后を見て「因果応報」を思う董卓。
董卓は李儒に命ずる。部下は城外で野営させ、これから来る各地の将は洛陽に入れるなと。

荊州の丁原軍が洛陽へ来る。呂布もその中にいた。
李儒に「遅かった、事はもう終わった」と言われ、挨拶だけでもと。
野営する丁原軍。

董卓は陳留王を帝にし、その後見人に自分がなる腹積もり。
李儒に宴会を用意させる。
宴会では董卓に媚びへつらう文官、武官が多数。
董卓は陳留王こそ帝に相応しいと演説。
反論する丁原。
董卓は「逆らったら死があるのみ」と剣に手をかける。
丁原の後ろで呂布が無言の圧力。

家来に丁原暗殺を命ずる。
李儒にそのことを話すと、「後ろにいた呂布は丁原の養子。呂布を知らないのですか。天下無双の豪傑ですぞ」と言われ青ざめる。

董卓の企みに気付いている丁原。
刺客を返り討ちにする呂布。
その夜、董卓の兵 20万が野営するところに呂布を先頭にした丁原軍が殴り込み。
呂布は遠方からも百発百中の弓の実力を見せ、逃げる董卓軍。

75ページ 赤兎馬

襲撃を知った董卓は出陣。
董卓と呂布が向かい合う。百発百中の弓で董卓の家来を討つ。
自陣に逃げ帰った董卓、引き上げる呂布。

呂布と同郷の李粛。頭の悪い呂布には赤兎馬と金銀を与えれば味方になるだろう、と董卓に提案。

李粛は呂布に赤兎馬と金銀を与える。
李粛は「養父 丁原が赤兎馬を取り上げるだろう。もったいないから董卓の下で活躍すべき。董卓は器がでかい。丁原を殺せ。」と呂布をそそのかす。
その後、呂布は丁原を殺す。文句があれば去れと兵に告げる。

97ページ 暴虐将軍

董卓は呂布に黄金の鎧を与える。
邪魔者を排除した董卓は陳留王を帝にそえる。
李儒は何太后と廃帝の影響力を心配する。董卓は2人を殺すよう命ずる。
李儒は何太后に毒酒か短剣での自害、どちらかを選べと言う。
選ばない何太后を見て、李儒は2人を上階から落とし、殺害。
2人の従者を皆殺しにする。
2人の首を董卓へ見せる李儒。

馬車で花見に出る董卓。
祭りで着飾っている農民を怠けていると捕える。娘を牛裂きの刑に処す。
董卓を襲う青年、返り討ちにされ死亡。
董卓「花見より面白かった」と。

129ページ 青年曹操

司徒王允の家に集まった政府高官
董卓に不満があるも逆らえず嘆く。
それを曹操は笑う。
董卓暗殺を狙っていると打ち明け、王允の家に伝わる七星剣を貸してもらう。
この時、曹操は35歳。

曹操の父 曹崇は元役人で、今は陳留(河南省)で隠居中。
目が1番輝いていた曹操を可愛がる。
頭はよく、猟好き、不良を集めて喧嘩する乱暴者だった。
その悪さを叔父が父 曹崇にチクって曹操は怒られる。
叔父の前でてんかんのふりをする曹操。
騙された叔父が曹崇にそれを言い、曹崇が来ると曹操は「叔父はいつも父をからかっている」
曹崇「今までも叔父はわしに嘘を言っていたのか」と叔父の言うことを信じなくなる。
で、曹操は増長。しかし仲間からは頼られる存在。

人相見の許劭に乱世の奸雄と言われる曹操。
曹操は二十歳で皇宮の警備員(役人)に。
高官でも関係なく取り締まる。
これで名を高め、頭が良いと知られどんどん出世。
黄巾賊の乱で征討軍に参加。
紅の旗、鞍、鎧を身に着け活躍し、存在感をアピール。

董卓に会いに行く曹操だが、呂布が側にいる。
董卓「遅い」曹操「馬が老いてて」董卓「馬やるよ。呂布、馬を連れて来い」
呂布が席を外し、剣を抜く曹操。
鏡に剣の光が反射し、董卓にバレる。
献上する刀を拭うために抜刀したと嘘をつく。
呂布馬を連れて戻る。
曹操は馬を試乗し、そのまま去る。
董卓「まだ戻らんな」
呂布「曹操の様子おかしかったから、もう戻らないかと」
李儒「暗殺狙ったんでしょう」
董卓「なんと!曹操を捕まえろ、懸賞金付きだ」

逃げる曹操、しかし捕まる。
曹操の志を知り、そっと逃がす陳宮。
2人で脱出。

164ページ 奸雄立つ

成こう(白冠に本)に着く。
父の知人 呂伯奢が住んでいるのを思い出す。
呂伯奢の帰りが遅く、刃物を研ぐ音が聞こえる。
裏切られたと思い、呂伯奢の召使いを皆殺し。
イノシシを見て、早とちりを知り、家を出る。
呂伯奢に会う。「忘れ物があった」と言い訳して通り過ぎる。
曹操だけ引き返し呂伯奢を殺害。
陳宮「人道に反する。あんないい人を」
曹操「俺の言うことは正しい。俺の成すことも正しい。俺は天下に背こうとも、天下の人間が俺に背くことは許さん」

古い門の下で休む2人。
曹操「呂伯奢殺した時に呂伯奢が持ってた酒持って来ればよかった。俺も少し慌ててたのか」と余裕。
陳宮(大忠臣じゃなくて大野心家だったか。今のうちに殺すか。いや寝首を掻くのは武士らしくない。こんな男の出現は天下の心かもしれない。殺すのやめよ。)

河南 陳留にて。
父に経緯を話す。
曹操「兵を挙げるからお金持ち紹介して」
曹崇「衛弘がいいかな」
曹操「衛弘を呼んで酒宴開いて」

曹操「暴虐の董卓討つから援助して(断られたら殺せばいいや)」
衛弘「いいよ」
曹操「陳宮、忠の旗と義の旗を作って、帝の密命と言いふらして。」
曹操は各地の将に檄文を送る。

英雄が英雄足るには天の時、地の利、人の和が要る。曹操の檄はこの時を得ていた。
各地の憂国の将は檄文を読み、河南に集まる。

終わり