7ページ 孫堅立つ

公孫瓚の図らいで劉備は平原の相に命ぜられる。
それを祝って宴が行われた。
趙雲から家臣にしてと言われるが断る劉備。趙雲は和睦の件で董卓にしっぽを振る公孫瓚の器の小ささを嘆いていた。

南陽の太守 袁術
(作中では袁紹の弟)
南陽は豊かでないため、袁紹の援助に頼っていた。
董卓討伐の恩賞が出ず、兵糧もつき始める。
そこで、荊州の劉表に2万石を借りたいと要請。
しかし断られる。
袁術は、袁紹が劉表に手を回して貸さないようにしたのでは、と疑う。
袁紹と劉表どちらにも恨みを持っている孫堅を使おうと考える。
孫堅が玉璽を持って逃げた際、追ったのは劉表軍だった。
弟 袁術は孫堅に「袁紹と劉表が孫堅の土地、江東を狙ってる。孫堅は荊州を、我は冀州を攻めよう」と手紙を出した。

呉 孫堅の長沙城は水利に恵まれ、文化も兵備も活発。
孫堅「500艘の軍船が整ったら荊州へ攻める」
家臣「大義名分ないけど」
孫堅「恨みを晴らさないままでいいのか٩(๑`^´๑)۶」
弟 孫静「民を救う戦いならいくらでも先頭に立って戦うが、私怨を晴らすだけの戦いはやめて」
孫堅「黙れ」
子 孫策「私も戦える歳になりました」
孫堅「用意しとけよ。孫権はまだ幼いから留守番な」


42ページ 荊州攻略

孫堅軍は500余の軍船で出陣。
荊州の劉表は出陣知ってて、沿岸に兵を集め防備陣を敷く。
その第一線の大将は江夏城の城主 黄祖。
黄祖軍は孫堅軍を引きつけてから射撃。
孫堅軍も応戦。
空が暗くなるほどの矢が行き交う。
孫堅軍は上陸艇を出すが、的にされ、上陸作戦中止。

孫堅は毎晩、小船にかがり火を焚かせ、船頭だけを乗せて沿岸に近づけさせる。
夜襲と思わせ、矢を使わせて、くたびれさせる作戦。

それが7日7晩続き、黄祖軍の矢が尽きる。
そして孫堅軍の作戦を知る黄祖。
次の夜、芝居と思い見守る黄祖軍。
船のかがり火が一斉に河に落ち、真っ暗に。
沿岸に近づく上陸艇には兵が隠れていて上陸成功。軍船も岸につけられ、陸上での戦闘開始。
生意気な口をきく馬上兵を孫策が射る。

86ページ 凶兆

黄祖軍は孫堅軍に大敗し、鄧城にまで引き下がる。
孫堅軍は勢いに乗って襄陽城に迫る。

孫堅軍は堀にイカダを浮かせ盾を立てて城に接近するも、弓と落石攻撃で返り討ちに。
持久戦になる。
風の強い日、総軍の大将旗「帥」の旗が倒れる。兵士に不吉な予感を与えた。 
孫堅の家臣「冬が近づき兵も疲れてる。それに旗も倒れて皆不吉な予感に襲われてる」
孫堅「もう少しで落ちる。迷信だよ。明日からもっと激しく攻めるよ」

城内にて
占い師「流れ星が西に落ちた。これは孫堅にとって凶兆。袁紹に救援を乞うては?」
劉表「囲みを突破して袁紹に救援求む強者はいないか?」
呂公「俺やります」

呂公は劉表の指示通り、五百騎の精鋭を連れて、闇夜に紛れて城の囲みを突破。
脱出を気づいた孫堅は追う。
呂公はこれまた指示通り、峴山で待ち伏せて、追ってきた孫堅に落石攻撃。
初平3年 11月7日夜 孫堅37歳で死亡。

111ページ 王允のたくらみ

長安は栄えに栄えた。
董卓の行列が通る時、人々は砂を掃き、幕をひき、食べ物を煮る煙の立つのさえはばかった。
董卓は長安から百余里郊外に王城を凌ぐ豪華な郿塢城を作らせた。
建物は金玉で飾り、20年分の食糧あり、15〜20歳の美女800人を後宮に。
天下の宝を山のごとく集めた。
董卓は孫堅の死を知り、皆で笑って、宴を開催。

宴にて、
天文官「裏切りのしるしが空に」
董卓「そうだろうな。呂布ちょっと来て」
董卓「ヒソヒソ」
呂布は諸侯の一人を連れ出す。 
悲鳴が聞こえる。
給仕が一皿持ってくる。
開けると諸侯の首が。
董卓「袁術と連絡取ってたみたいだったからね」
他の諸侯は息を呑んだ。

王允の屋敷にて。
奴隷として買った貂蝉を自分の娘のように育てた王允。
月を眺めては泣く王允に、何か私に出来ることはないかと貂蝉。
董卓の力の増大を嘆く王允。
董卓には智の李儒と武の呂布がいる。
貂蝉は董卓と呂布の仲違いを提案。
その計を王允に伝える。

呂布へ王允から立派な冠が贈られる。
お礼で王允宅を訪れる呂布。
宴を開き貂蝉が舞う。
貂蝉を気に入る呂布。
王允「貂蝉、これから呂布へ仕えたら?」
貂蝉「光栄です」
呂布「(・∀・)ニヤニヤ」

董卓を訪れ、酒宴に招く王允。
董卓の前で舞う貂蝉は涙を零した。

150ページ 亀裂

董卓は貂蝉を気に入る。
王允「貂蝉を差し上げても良いですよ」
董卓「まじか?!\(^o^)/
今夜連れて帰るー!」

夜中に呂布が兵を連れて王允宅へ。
問い詰める呂布。
王允「貂蝉が呂布に仕えるのは董卓知ってて。一旦貂蝉をわしに預けろと。
で、吉日を選んで呂布にサプライズをと考えているって。呂布の驚き照れる顔が見たいんだとさ。」
呂布は土下座して謝る。

呂布は貂蝉を見に郿塢城へ。
董卓と貂蝉が寝たのを聞く。
苛ついてそいつをボコる呂布。
董卓の寝室に入る呂布。
貂蝉は呂布に抱き付き「董卓に逆らえる者はいません」
董卓は気付き、呂布に「立ち去れ」と。

酒に溺れる呂布。
董卓が病気だが見舞いに行きたくない呂布。
家臣「不仲が知れると、各地の大名が立ち上がるよ」
呂布は董卓を見舞うが、そこには貂蝉が。
貂蝉「つらいよ。呂布の顔が毎日見たい。」
董卓「見たぞ。わしの貂蝉に馴れ馴れしく触ってたな。もう二度と来るな」
立ち去る呂布に李儒が声をかけるが
呂布「帰る」

李儒に経緯を説明。
李儒「困ったなあ。呂布が他国へ走ると面倒だし、器の大きさを見せないと。呂布は馬鹿だから、金銀与えて優しくすれば懐くはず」

次の日
董卓「昨日は悪かった。病気で気が立っていたんだ。これで許して。」
呂布「うーん、董卓悪いやつじゃないな。でも貂蝉のことが、、、」悩める呂布だった。

呂布はこっそり貂蝉に会いに行く。
呂布「お前が好きだ」
貂蝉「私も。でも私達が一緒になるのは叶わぬ夢になってしまった(T_T)」
呂布「絶対に救い出すよ。董卓を殺しても。」
2人はギュッと抱き合う。
董卓「見たぞー!」

189ページ 絶纓の会

董卓「呂布、殺してやるー!」
董卓の剣をかわす呂布。勢い余って池に落ちる董卓。
董卓「李儒、呂布を討ち取れ」
李儒「お待ちください。呂布は董卓が帝位に就くまでは必要な人物。
絶纓の会って知ってる?
楚国の荘王の話でね、」

荘王は武功のある諸将をねぎらう宴を開いた。急な風がロウソクの火を全て消してしまった。
諸将たちは暗闇の宴も風流と騒いでいた。
しかし、闇に紛れて誰かが荘王の寵姫にキスをした。
寵姫はとっさにその男の冠にしるしをつけて、荘王のとこに逃げた。
寵姫「私にキスしたやついたから、冠にしるし付けた。明かりを点けて、そいつを捕まえてよ」
荘王「まあ、酒の席ではありがちなこと。咎めはせんよ。みんな冠を外してくれ。そしたら明かりを点けよう。
さあ、みんな楽しんでくれ。」
こうして誰がキスしたか分からなくした。

その後、荘王は秦の大軍に囲まれ絶体絶命のピンチに。
その時、一騎の騎馬武者が敵を蹴散らして、全身に矢を受けてハリネズミ状態になりながら荘王を助けた。
その騎馬武者は「あの時の犯人は私でした。あれ以来、荘王に命を捧げると誓ったんだ」と言いながら絶命。
その顔には笑みが。

「とまあ、こんな話です。」と李儒。
李儒「貂蝉を呂布にあげたら?
女ひとりと帝位を比べて、どっち欲しいの?」
董卓「お前が良いと思うようにしろ」
李儒「これで上手くいくね」
董卓「李儒はいい例えを言うなあ。今は女より帝位だよね。」自分に言い聞かせる董卓。
その様子を外から聞いていた貂蝉。
(このままだと私の計が上手くいかないかも)

終わり