『特別展「茶の湯」』と『茶碗の中の宇宙』を見てきた。

これ行く前はどうかな、面白いのかなって思ってたけど、行ってまじで正解だった。
行かないとかなりの損失だったよ。

『特別展「茶の湯」』は東京国立博物館(上野駅)で
 『茶碗の中の宇宙』は東京国立近代美術館でやってます。

ペアチケットも売ってるので、朝から行ってはしごするのもいいと思います。
シャトルバスも出てるみたいだし。
『茶碗の中の宇宙』は2017/5/21までです。


 
まさか自分が茶器にこんなに興味を持つなんて思いもしなかった。
茶器がめっちゃ面白いです。

集まった茶器の侘び寂びの精神に惹かれる。
派手でなく、しかしそこにはしっかりとした存在感、力強さが感じられる。

無骨さゆえのかっこよさ。
やっぱりかっこいいものが好きなんですよ、俺って。

そして一点物ということを強烈に感じる揺らぎ。
大量生産された整った工業製品にはない価値がそこにある。




この一点物っていうのは、ライブに近いものを感じるんだよね。
たとえ同じ曲だったとしても毎回毎回違うものになるし、そこに価値がある。
全部違うんだけど、でもバランスは取れていて美しい。

スタジオレコーディング音源っていうのが大量生産された工業製品で、
ライブっていうのが一点物の茶器
そんなふうに思った。

きっちりと整えられたものと
そこから揺らいではいる、はみ出てはいるけどもバランスが取れていて美しいもの。




さて『特別展「茶の湯」』で感銘を受けたものを2つ紹介

志野茶碗 銘 羽衣
20121101002207729

引用元 ヤキモノに思うこと。

派手さはないけど、力強く美しい。
黒色が出す無骨さは非常に分かりやすいけど、白地の茶碗が出すこの無骨さ、
かっこいいじゃないですか。




李白吟行図(これの公開は終わってます)
bd2af6ee6c4ea9bf962331d8b99d8777

引用元 はろるど

薄い数本の線で李白のたたずまいを見事に表現している。
「すっ」歩いたり「ふっ」とそこに存在する李白。
なんだか表現がへうげものみたいになってきてるけど、言葉にするとそんな感じ。

そういえば「へうげもの」の主人公である古田織部が所蔵してたもの、古田織部が作らせたものも展示されていた。
古田織部の選ぶものは本当にセンスが良すぎてたまらない。
これ以上崩れると駄作じゃないか、っていう一歩手前まで崩れているけど、けれども美しいっていうものもあったりして、美的感覚の鋭さを古田織部には感じました。

この機会に「へうげもの」全巻どうぞ




茶の湯展だけで長くなってしまったので、茶碗の中の宇宙についてはまた次回

じゃあまた!