LUNA SEAの曲って、AメロやBメロで溜めて溜めて、サビで解放的な展開になったり、
A、B、サビでも溜めて、大サビで解放的になったりする曲が多い。
そして、その解放感がすごく気持ちいいのだ。

例えば、『JESUS』なんかは曲の展開が、
イントロ-Aメロ-サビ-リフ-Aメロ-サビ〜
って続くんだけど、Aメロでマイナーな暗い感じで進めて、サビになると一気に解放感のあるメロディとなる。
で、サビの頭の歌詞が「解き放たれる瞬間を〜」と、メロディの解放感と一致する。



大サビで解放的になる例としては『FOREVER & EVER』や『RAIN』がある。
『FOREVER & EVER』の「何処まで翔べるのか確かめたくて」の部分や
『RAIN』の「今までのすべて 忘れてしまうだろう くちづけた後」のオクターブ上で歌う部分
ここの歌い上げる部分で解放感を出している。


ここまではマイナー調で暗かったり、切ないメロディだったり、高い音を出さずに抑えて抑えて、溜めて溜めてっていう感じで曲が進んでいく。
ここまで、ぎゅーぎゅーって中心に固めて、ストレスとも言える状態にしておく。言い換えるとエネルギーを溜めてる感じ。
そして、そこから一気に世界がパーっと広がる感じの大サビへと繋がる。

この、ぎゅーぎゅーからのパーって広がる落差がものすごく気持ち良いのだ。
LUNA SEAの楽曲では、こういう手法が結構多く使われている。


この手法と同じことをやってるのが、映画『E.T.』
スティーブン・スピルバーグ監督作品でめちゃくちゃ有名ですね。
もう古い映画なんで、少しネタバレしますけど、いいですか。


E.T.を警察から逃がすために少年達がマウンテンバイクを必死にこいで、街中を逃げるシーンがある。
そこで、ついに逃げ切れなくなって警察に追いつかれそうになる。そこで緊迫感のある音楽。
「もうだめだ」って感じでエリオット少年はぎゅーっと目を瞑る。

そして、もうだめ、捕まるーっていう寸前で、少年達のマウンテンバイクが空中を飛んで無事に逃げ切る。
さらにそこで解放的な音楽がバーンと流れる。

こういうシーンがあるんですけど、少年達が警察に追われる部分は、緊迫感があってカーチェイスのような面白さもある。
警察に捕まりそうっていうところで視聴者にストレスをギュッとかけて、そこからの空飛ぶシーン。
これが音楽と相まって素晴らしく気持ち良い。

LUNA SEAもスピルバーグが『E.T.』で使ったこの手法と同じことを音楽でやっているんです。
いやあ、映画からも学ぶことはいっぱいありますね。
僕もこの手法は積極的にパクっていきたい所存です。
クリエイターはパクってなんぼですから。


じゃあまた!!