昨日のブレードランナー2049の記事で指摘を受けたことがあったので、ちょっと補足します。
昨日の記事はこちら
【映画】ブレードランナー2049 Kの正体は示唆されていた ネタバレあり

以下ネタバレするんで、見てない方はご注意を。
















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Kの人間性

Kが女博士に、自分の記憶は本物なのか、移植されたものなのかを診断してもらうシーンがあります。

その時の女博士の診断結果の伝え方って結構曖昧だったと思うんですよ。
設定としては、
・レプリカントに本物の記憶を移植することは違法
というのがある。
つまり、本物の記憶であるなら、ほぼ自分(K)が体験した記憶であるはず。
だって違法なことをしてまで、そんなことやらないでしょう、と。

そういう前提を踏まえて、女博士は「これは誰かの実際の記憶よ。そう、実際に起こったことなの」と悲しそうに涙して伝えた。
英語だと「Someone lived this, yeah. It happened.」
ブレードランナー2049の英語の名言名セリフまとめ より引用

これってKはどっちだと受け取ったと思います?移植された記憶か、Kが体験した記憶か。
「これはあなたに実際に起きた記憶よ」とは伝えてない。
あくまで「誰かの記憶」と伝えている。
この診断結果を聞いた後にKは荒ぶります。
これってやっぱり、Kは「本物だけど、移植された記憶」と受け取ったと思うんですよ。
女博士が悲しそうに涙してるのをKは見たわけだし。

前日の記事のあらすじのところで、知人から「Kは本物の記憶と診断されて、自分の体験した記憶だと思っていたのでは」と指摘を受けました。
思い返してみると、確かに初見では「『記憶はKが体験したものではない』というのを曖昧に言われたはずだけど、俺の読み間違いだったかな?」とか途中で考えながら見てました。

で、その後、例の記憶はKが体験した記憶ではなかった、レイチェルの産んだ子供は女だったとKは知ります。その時もKはショックを受けるんです。

これはなんでかって言うと、Kは女博士から「あなたの記憶は本物だけど、別の誰かの記憶が移植されたもの」というのを曖昧に伝えられたけど、それを完全には信じてなかった。信じたくなかった。
女博士の診断ミスか、嘘を伝えられたんじゃないか、とKは信じたかったのではないかな。
ここでもKというレプリカントは「移植された記憶だなんて『信じたくない』」という人間性を図らずも垣間見せたんじゃないでしょうか。



ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督もしくはリドリー・スコットはラヴがお好き?

前日の記事でも書きましたが、ラヴの最期の水中シーンが美しいです。
かなり気合いが入っているように思います。
そして最後に映像表現でラヴに安らぎを与えている。
ラヴに特別な思い入れがあるからこそ、こういうシーンになったんではないかと。
ジョイのラストはあっけなく、バツンと死にますから、それと比べても思い入れを感じます。



じゃあまた!!