縄文人は絵が下手くそだ
結論から先に言おう
だから日本人は文字を発明できなかった

踊る呪術師
三内丸山遺跡:踊る呪術師の姿 縄文中期の土器片に!より

これどう思います?
土器に描かれた絵らしいのだが、完全に小学生の作品
いや、それ以下かもしれない

一方、立体物を見ると
遮光器土偶

東京国立博物館より

現代芸術でも到達できないできの良さ

一方、縄文よりはるか昔フランスでは
ショーヴェ

けっこう上手い
俺よりもぜんぜん上手い
縄文の圧倒的敗北


けど縄文土器の幾何学模様は美しいよね
縄文土器幾何学


つまり縄文人は
絵が下手
幾何学模様は得意
立体物も得意

こんな感じです

日本人は絵が下手なので文字が作れなかった

ところで日本の文字ってどうやってできたのでしょう
大陸から漢字がやってきて
漢字からひらがなやカタカナを作った
もともと日本には文字がありませんでした

農耕牧畜、つまりお米を育てたり畑で野菜を育てたり
にわとりや牛を飼って、それを食料にしたり
をしている地域には文字があって

狩猟採集、これは狩りをしたり
自然にはえている木の実とかを採ったり
をしている地域には文字がない

このような傾向があります

縄文時代は狩猟採集がメイン
そして文字もありませんでした

弥生時代に入って農耕を始めてからも文字はなく
しかもまだ絵は下手でした
弥生人の絵
(151) 弥生人の語り(1)・・・銅鐸に描いたものは?より

文字を発明するまでって
絵を描いて、それを簡略化して、みんなで共通の記号とする
例えば、「亀」
亀の絵を描いていて、簡略化していって「亀」という形になり
これからはみんなでこれを「かめ」と読むようにしようね
そして亀の意味を表すときは「亀」って書けばいいルールにしようね

こんな感じで文字はできていく
いわゆる象形文字っていう
ものの形から文字を作るやり方
まず、絵がないと象形文字は生まれない



ここで、絵が下手な縄文人の気持ちになってみよう

「土器に人の絵を描いてみようかな」
かきかき
「全然人に見えない(泣)やっぱり土偶作ろーっと
土器に土偶を合体させればいいもんね」
土器土偶
JOMO-Tより

「はいできた!これなら簡単」

こうやって縄文人は立体物を立体物で表現することはできても
立体物を二次元で表現することは苦手で避けてきた
その遺伝子は弥生時代になっても受け継がれる

このように日本には文字を発明する土壌がなかった
だから中国から漢字を輸入して
それを上手く日本語に合うようにカスタマイズしていくのであった



私も絵が下手で、幼少の頃
立体なのにそれを平面上に表現するなんて、できるわけない」
という意味のことを感じたことがある。
もちろん、こんな難しい言葉は知らなかったが、概念としては同じことを思った

二次元でも奥行きがあるように見せる方法があるという知識もなく
「立体なんだから、立体で表現しないと再現は無理だよ。
奥行きのない二次元では立体物を再現できるわけない」
そんなことを感じた記憶がある

縄文人もそう感じたに違いない
その反面、縄文人は幾何学模様は多用している
そういえば私が高校で「パソコン使って何でもいいから絵を描いて」
という課題とも言えない課題があり、幾何学模様を描いて、
なぜか先生に褒められた記憶がある
ちなみに理数コースという理系ガチガチのクラスに3年間いた

そういう縄文人に似た私の気性も、
縄文に惹かれた理由の1つなのだろう

Sin